石上朝臣麻呂の人物像
この人に注目した人はあまり居ないだろう。
黒岩氏の小説を読むまでは、人格のない影の如く
存在感の薄い人物だった。
実際、多くの研究者・小説家がそうである。
スポンサードリンク
しかし、官僚の頂点にいた男が、なんの野心も
なく、ただ漂うようにそこに居たなどということが
あるはずがないのである。
そんな当たり前の事に、何故か気付かなかった。
ある小説では、人の良い凡庸な人物として描かれて
いるが、そんなわけはないのである。
しかし書かれているだけマシで、全く登場しない
場合すらあるのだ。
それほど存在感が希薄なのは何故なのか。
彼は不比等と争うことは最期までなかった。
不比等側に居たのである。
遣唐使・粟田真人もそうであるように、同じ側に
立つと天皇家以外目立たなくなってしまうのである。
そして、目立たないのは不比等も同様で、ここに
不比等のマジックがあるのかも知れない。
未来人である我々が歴史を見る時、反体制派だけに
目がいってしまうトリック。
不比等側に居る人々は、人々の目が余所に集まって
いる間に一体何をしていたというのだろうか。
穿った見方をし過ぎだろうか?
スポンサードリンク
サイト内関連記事
- 石上朝臣麻呂1
- 役行者と不比等、この二人を目障りと思う人物。 また、この二人が胡散臭いと思ってい......
- 石上朝臣麻呂2
- 黒岩氏に「闇の左大臣」と言わせたこの男、 元の名を物部連麻呂という。蘇我氏との戦......
- 麻呂と不比等
- 石上朝臣麻呂にとって不比等は、何を考えているか わからない不気味な男だっただろう......
- 隠れ物部
- 石上朝臣麻呂の氏族、物部氏は既に一度滅んでいる。 しかし、物部は巨大組織のようで......
- 石上朝臣麻呂の人間性
- 石上朝臣麻呂という人物について語るものが少ない なかでも、一番多いのが狡猾且つ冷......
- 藤原宇合の妻
- 石上朝臣麻呂の娘が不比等の三男・宇合の妻となっている。 宇合は藤原氏式家の祖であ......
- 石上朝臣麻呂の野望
- 石上朝臣麻呂が本当に物部氏かどうか...という点でも 論争はあるようだが、取り敢......
- 石上朝臣麻呂と不比等の共通点
- 石上朝臣麻呂も不比等も官位は最下位からのスタートで、 頼れるのは自らの能力だけだ......
- 晩年の石上朝臣麻呂
- 石上朝臣麻呂が他界したのは717年、77歳であった。 そして、不比等が亡くなった......
