不比等を主人公とする小説
不比等の人生を小説にするのは、不明な部分が多い分
かなり難しいが、逆にいかようにも想像出来る楽しさ
があるだろう。
不比等を主人公とする小説は、大きなもので2つある。
一つは日本古代史に精通しておいでの黒岩重吾氏による
「天風の彩王」上下(講談社)である。
定説に忠実な印象だが、31歳で判事として歴史の表
舞台に登場するまでは未知であるため、そこに小説家
としての想像力を発揮させている。正統派歴史小説の
感があり、不比等のマニュアルとしてもお勧めである。
もう一つは黒須紀一郎氏による「覇王 不比等」(作品者)
三部作である。こちらは思い切った説を展開しており
従来の日本古代史を打ち破る爆弾の様なストーリーだ。
申し訳ないが「歴史小説」であるという勇気はない。
だが、高揚感をもって最初から最後まで一気に読み切って
しまったほど面白かった。
これらの小説で、不比等の性格、他の登場人物との絡み方
まるで異なるも、どこか悪魔的なところが読む者を惹き
つけるという点では共通している。
この二冊は、幼少期の不比等がかなり異なる。
不比等の生い立ちについて語る場合、やはり想像力に頼る
しかなさそうだ。
(C) 2009 藤原不比等の歴史|藤原不比等の人物像